鮮度の良いものは身が堅くて鱗(うろこ)のよくついているもの。
腹の小さいもの。
切り身なら、切り口に透明感があって身がだれていないもの。
腹の大きいものは、餌が残っていることが多く、餌が残っていると腐りやすい。
マナガツオという名前ですが、イボダイの仲間です。
風体がイボダイに良く似ていますね。
イボダイは、岡山では「シズ」と呼ばれています。
マナガツオの餌は、”クラゲ”です。
“マナガツオは、サバ科の”カツオ”とは全くの無縁であり、イボダイの仲間です。
イボダイは、岡山では、”シズ”と呼ばれています。
ではカツオとは縁がないのに何故この名前がついたのでしょうか?
書籍を読んでいると色々と逸話があるようです。
漁期がカツオと同じシーズンで、しかもカツオ同様味の良い所から名づけた
ようだ。」という説。
その他に古来、子供の成長を祝う儀式の一つに「真魚始(まなはじめ)」というのがあります。
室町時代には、生後101日目、江戸時代には120日目に行われました。
いわゆる”食いぞめ”だからめでたい魚を用意します。
本格的には”タイ”が似合うが鎌倉時代以降、”カツオ”もめでたい魚とされた。
そんな所からカツオが獲れない地方では、このマナガツオを代用とし、祝いの席に出したのでしょうといわれています。
味も良いことから、こちらがほんとうのカツオ→マナガツオだったといわれています。
カツオの捕れない瀬戸内地方に、魚影が濃いのでこの魚を”カツオ”に
みたてたという説もあります。
また、「本朝食鑑」には昔、カツオのナマス(この場合細かく切った生肉のこと)は
世間一般に食べられていたが、新鮮なものでなければ必ず”アタル”。
京都は、海から遠く生のカツオは入ってきません。
紀州などで捕れるがやはり遠いので生のカツオは入ってきません。
そこでマナガツオの刺身をカツオの刺身になぞらえて賞美していたらしいです。”
“何故マナガツオが瀬戸内海へ入ってくるのでしょうか?
6~7月に瀬戸内海へ産卵のために入って来て秋には外洋へ出て行きます。
どちらかというと外洋性の魚です。
「西国に鮭なく東国に真名鰹なし」とは、サケは北国の魚であり、マナガツオは西国の産物だという意。
地方にはそれぞれ他国にない自慢の産物があるたとえ。”
岡山では、瀬戸内海に入ってきて多く獲れる6月~7月が旬とされていますが、
東シナ海産のものは、冬場が旬といわれています。
東シナ海に多く分布しますが、日本では瀬戸内海で最も多く獲れます。