大変悪食で動物性のものなら何でも食べる獰猛な魚です。
したがって鮮度を見るときは、腹の”シボン”だものがよろしいです。
腹の”張った”ものは、食べた餌が残っている可能性が多く、早く傷みます。
昼間は、岩の間や、砂泥底に体の大部分を埋め、首だけを出しているため
”穴子”と呼ばれるらしい。しかし”穴子”は当て字で、”穴魚”
と書くべきなのだそうです。
アナゴの側線孔を竿ばかりの目盛りに見立てているところから
”ハカリメ(秤目)”、”キンリョウノメ(斤量の目)”とも呼ぶそうです。
また夜行性を指して”ベエスケ”(すけべえの反対?)とも呼ばれます。
しかし岡山で”ベエスケ”といえば、”黒アナゴ”の事を指し、マアナゴとは違う種類です。
地方によって色々と呼び名があるみたいです。
アナゴの側線孔です。
分布は、北海道以南の日本各地、朝鮮、東シナ海。
産卵期は、春から夏にかけて。
砂に潜る性質があり、尾びれの方からたくみに潜り込む。
鋭い歯を有し、主に夜間、活発に餌をあさる。
稚魚は、柳の葉に良く似た「レプトセファルス」と呼びます。
これを岡山、香川、高知「のれそれ」と呼び、春先に店先に並びます。
アナゴは、ハモ、ウナギ同様刺身では食べられません。
なぜかというと血液中に弱い”タンパク毒”が含まれているためです。
瀬戸内海、が主です。
タンパク質の一種で、”ムチン”という物質です。
敵に捕まると、この物質を出して敵から逃れようとします。
臭みの元です。上の写真のように、お湯をかけるといっぱい取れます。
調理の際にはきれいに取り除いてください。