1990年頃から11月~3月の寒ザワラの時期に安くて品質の良い
サワラが店頭に並ぶようになりました。
これは、九州地方(主に壱岐・対馬の辺り)から安くて上質のサワラが、たくさん
入荷するようになったからです。
以前は、東は「御前崎」「和歌山」、「土佐」、「山陰」辺りで獲れたサワラを
かき集めて上場していたそうです。
しかし九州地方のサワラが入荷し始めた頃は、今のような上質のサワラが
入荷していた訳では無かったようです。
今のような上質なサワラが入荷するまでは、色々と苦労があったようです。
昭和50年中頃から、壱岐・対馬のサワラが直接岡山に入荷
するようになりました。
市場内で、魚の良し悪しを決めるのは、漁をした所の漁師さんの魚の扱い方
によって決まります。
壱岐・対馬でのサワラ漁は、「釣り」です。
当時壱岐・対馬のサワラは、漁協が一括して取り扱っていました。(請求等も含めて)
組合ではサワラの目方(重さ)でお金を漁師さんたちに分けていた為、
サワラの品質よりもたくさん獲った方が儲かるという仕組みでした。
その為サワラの扱いも悪く、そのまま岡山市場に持ってきても高い値段は
つきません。
なんせ岡山ではサワラを刺身で食べる地域ですから、
鮮度が良くて品質が良くないといけません。
そこで当時のサワラ担当者が「これではいけない。」と思い現地へサワラの
扱い方の指導に赴くことになりました。